Muse Code は従量課金です。単価が安いことと、実際の請求が安く済むことは別の話です。コストを抑えるための設定を、実際にあるオプションから整理します。
1. reasoning-effort を下げる
既定は high です。7段階のうち上から3番目。何も指定しなければこの深さで動きます。
muse --reasoning-effort low
定型的な変換、ログ整形、単純な検索置換といった判断の少ない作業では、low や minimal で十分な場面が多いはずです。推論の深さは出力トークン数に直結し、出力は入力の3.4倍の単価です($4.25 対 $1.25)。効かせる場所を選ぶことが、そのまま費用に効きます。
2. 読ませる範囲を絞る
--workspace <PATH> で、ポリシー管理下のツールの起点を指定できます。エージェントが読みに行く範囲が狭ければ、入力トークンも減ります。
巨大なリポジトリの全体を開くのではなく、作業対象のサブディレクトリで起動するだけでも効果があります。
3. 並列ツール呼び出しの制御
--parallel-tool-calls 有効化 --no-parallel-tool-calls 無効化
並列化は速度に効きますが、同時に複数の結果がコンテキストに入ります。無駄な読み込みが増えていると感じる場合は、切って様子を見る選択肢があります。
4. contributorティアを「題材を選んで」使う
出力単価が約21分の1になります。ただし入力と出力が学習に使われます。ティアを固定するのではなく、扱う題材で切り替えるのが現実的です。
- 個人の学習、公開予定のOSS、サンプルコード → contributor を検討できる
- 顧客のコード、社内の非公開資産、認証情報を含む作業 → 標準ティア
判断材料はcontributorティアの記事に整理しました。
5. 課金しない検証を挟む
CLIの挙動確認、ログ形式の確認、設定の試行は --provider echo で課金なしにできます。「動かし方を覚えるための試行錯誤」に本番のトークンを使う必要はありません。
6. 実測してから判断する
単価表だけで決めない
実際の請求は「単価 × 消費トークン」です。同じ作業でもモデルによって試行回数や読み込み量が変わります。単価が4分の1でも、手戻りで3倍のトークンを使えば差は縮まります。自分の典型的な作業を実際に走らせて、消費量まで測るのが確実です。
muse exec --json でイベントを機械可読な形で取れるので、実行ごとの記録を残して比較するのは難しくありません。